南アフリカの高金利政策とその背景

南アフリカの高金利政策とその背景

南アフリカは近年著しい成長を遂げましたが、その好景気の裏ではインフレとの戦いも続いていました。 そのため政策金利も、諸国と比較して高く設定され、2008年には12%でしたが、2010年2月現在では、7.0%に落ち着いています。 なお、南アフリカ同様、高金利であったオーストラリアやニュージーランドでは、2008年の世界的な経済危機以後、2%台〜3%台に引き下げられています。


高金利の要因の一つは、高い経済成長にあります。特に近年は、鉱物資源の価格が高騰しただけでなく、鉱業・自動車産業などへの海外資金の流入、 黒人中間所得層の増加による個人消費の拡大、さらには2010年サッカー・ワールドカップのためのインフラ整備といった諸事情が重なり、2004年以降、年平均5%の経済成長を遂げていたのです。


高金利は、海外からの投資の呼び水となり経済の発展に寄与しますが、こうしてもたらされた好景気は、物価上昇への圧力となります。 これに南アフリカランド安が加わると、石油・食料品などの輸入品価格が値上がりし、物価上昇への圧力をさらに強いものにします。 事実、2008年の消費者物価の伸び率は11.5%でした。12%にも及んだ高金利は、この物価上昇を抑えようとするためだったのです。


世界的な経済危機以後、徐々に金利が下げられて行ったのは、経済危機に伴う景気後退とランド安によって、 インフレ圧力が弱まるとともに、個人消費等を刺激するためと考えられます。

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